研究課題/領域番号 |
16K12808
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋本 裕子 京都大学, 医学研究科, 博士研究員 (90416412)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 骨考古学 / ライフヒストリー / 大腿骨 / ピラスター / 乗馬姿勢 / 馬具 / 大腿骨骨体断面 / 筋骨格 |
研究成果の概要 |
古墳時代人骨における大腿骨背側のピラスターが変則的に突出する状況は乗馬姿勢によるものという仮説をたてた。実験的な検証として乗馬経験者における筋肉痛や痣のできる部位から、この仮説は立証できた。ウマ利用と副葬品の馬具が多様化する5世紀以降の男性人骨に、本特徴が多く認められ、古墳時代のウマ利用と共に、この特徴が顕著となることが立証できた。また副葬品の馬具との相関関係を見ると、馬具を副葬しているにもかかわらず、本特徴が認められない人骨も確認できた。副葬品で馬具が出土しても、その被葬者が自力で乗馬出来るとは限らないことも指摘できた。ウマという新しい下賜品とのかかわり方についても検討することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古墳時代人骨における大腿骨背側のピラスターが変則的に突出する状況は乗馬姿勢によるものである可能性は出土人骨の鑑定の際に早くから指摘されてきた。ピラスターの発達は大腿骨に付着する筋肉の一つ、内転筋群の発達によるものである可能性が高い。そこで、実験的な検証として乗馬経験者における筋肉痛や乗馬時に痣のできる部位からを複数回観察したところ、この仮説は立証できた。ウマ利用と副葬品の馬具が多様化する5世紀以降の男性人骨に、本特徴が多く認められ、古墳時代のウマ利用と共に、被葬者が実際に騎乗できるか否かについても立証する観察視点を示すことができた。
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