研究課題/領域番号 |
16K12812
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
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研究機関 | 公益財団法人元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
植田 直見 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10193806)
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研究分担者 |
若木 重行 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, 技術研究員 (50548188)
谷水 雅治 関西学院大学, 理工学部, 教授 (20373459)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 出土琥珀 / ルビジウム / ストロンチウム / 同位体比 / 産地推定 / 微量元素 / 質量分析 / 同位体比分析 / ICP質量分析 / ICP質量分析 / プラズマ灰化装置 |
研究成果の概要 |
樹木から流れ出た樹脂が固化し琥珀になる際に取り込まれた土壌由来の無機元素であるルビジウム(Rb)とストロンチウム(Sr)に注目し、87Rb-87Sr放射壊変系を利用して、出土琥珀の産地推定を試みた。同時にRbとSr以外の微量元素にも着目した。なお、この分析方法は琥珀に対しては今回初めて実施する。そのため、まず試料の分解方法を検討し、極量のSrに対する精度の高い同位体分析手法を最適化した後、測定を実施した。その結果、同位体比と微量元素の含有比から、一部の琥珀試料では産地毎に区別できる可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで出土琥珀の産地は主成分である有機化合物を分析することで推定されてきた。しかし、有機物は劣化しやすく、分子構造がほぼ同じ産地もあり区別がつかない場合も多かった。そこで琥珀となる樹液が固化する際に取り込まれる土壌由来の無機物の分析から産地推定ができないかと考えた。まず、ストロンチウム同位体比分析、さらに微量元素の組成比から産地推定を試みた。その結果、一部の資料では区別が可能であることがわかった。今後さらに分析を進めることでより多くの産地推定が可能となれば、日本各地で出土する琥珀の産地から当時の交易を知ることができるようになり、考古学の分野に寄与できると考える。
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