研究課題/領域番号 |
16K12822
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小舘 尚文 北海道大学, 公共政策学連携研究部, センター研究員 (50396694)
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研究分担者 |
種田 憲一郎 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (10399454)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 安全システム / 社会政策 / 医療政策 / 医療安全 / 安全学 / 社会システム / 公共政策 / 社会システム論 / 政策科学 / 医療・福祉 |
研究成果の概要 |
日本の病院における聞き取り調査および観察調査から、報告システムのデータから個人や組織がどのように学んでいるかという過程を探ることができた。多量の報告データから優先順位をつけて、チームレベルで分析し、共有するといった「学び」の過程が明明らかになった。その結果、報告システムが、医療安全やケアの質の向上につながっている、と多くの現場の医療従事者が認識していることがわかった。また、海外における聞き取り調査からは、日本の報告システムが非懲罰的なアプローチをとり、かつ公共性や透明性を意識した活動を国内および国際的にも行っていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は聞き取り調査と観察調査という手法を用いることで、日本の医療機関におけるスタッフ個人の視点とともに、組織としての医療安全の取り組みに迫ることができた。また、イギリスの病院で用いた研究手法を踏襲したことによって、日本の病院における報告システム活用における特徴を見出すことも可能となった。日本の医療機関では、リーダーだけではなく、現場の医療従事者の中に、報告システムを患者安全のツールとして活用しようとする地道な活動および取り組みがあることを確認できた。一方、組織としての取り組みにシステムズ・アプローチを盛り込んでいく余地があることも分かり、今後の安全対策や人材育成への示唆を得ることができた。
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