研究課題/領域番号 |
16K12836
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
|
研究機関 | 大阪大学 (2017-2019) 岡山大学 (2016) |
研究代表者 |
太刀掛 俊之 大阪大学, キャンパスライフ健康支援センター, 教授 (90379222)
|
研究分担者 |
上田 真由子 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (70823764)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 災害ボランティア / 事故予防 / リスク認知 / 利他性 / ボランティア / 災害 / 危機管理 / 社会系心理学 |
研究成果の概要 |
本研究では,災害ボランティア関係者10名への聞き取りから安全確保に係る背景要因を抽出した。ボランティア場面の要因として,知識不足,急ぎ,疲労,慣れのほか,過度なモチベーション等が見出された。その後,4,000名を対象とした質問紙調査では,ボランティアの経験者は作業時間の延長や休憩しないことに許容的な態度を示す傾向が見出された。全体の回答者のうち、事故が発生した場合に自己責任とする回答が40.4%,コーディネート組織の責任とする回答が59.6%の結果となった。ボランティア活動は自主性・自発性に基づくが,コーディネート組織が参加者のリスク認知を考慮して,安全確保を行う必要があることを示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,災害ボランティア活動場面における事故予防のための背景要因について,実際の聞き取りと質問紙調査を行うことではじめて明らかにした。特に今回抽出された過度なモチベーション等は,他の作業場面と比較しても特徴的な要因であり,ボランティアをコーディネートする組織が,安全を確保するうえで考慮すべき点である。また,本来,ボランティア行動は自主性・自発性によって生じるが,事故が生じた場合の責任の所在については,コーディネート組織の責任とする回答が全体の59.6%にのぼり,より多くの人が安全にボランティアに参加するための仕組みについて検証する必要性が示唆された。
|