研究課題/領域番号 |
16K12893
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体医工学・生体材料学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
由井 伸彦 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70182665)
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研究分担者 |
堤 祐介 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (60447498)
有坂 慶紀 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 助教 (70590115)
田村 篤志 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (80631150)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ベルクロ様絡み合い / ポリエチレングリコール / 接着 |
研究成果の概要 |
本研究では電着法によってポリエチレングリコールの両末端を固定したチタン表面(ループ状表面)と片末端を固定したチタン表面(グラフト状表面)との組み合わせで生じる水中での分子鎖どうしの絡み合い現象においてポリマーの固定密度が与える影響について検討した。異なる固定密度のグラフト状およびループ状表面を用いて動的摩擦特性を解析したところ、0.1wt%のポリエチレングリコール溶液で作製したグラフト状表面とループ状表面の組み合わせにおいて特徴的なスリップ現象が観察され、ベルクロ様絡み合いには至適なポリエチレングリコール固定量が存在することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子鎖のベルクロ様絡み合いは、生体環境下での医療用具どうしの接着・脱着だけでなく、生体内の反応に応じて生体組織との接着・脱着を制御することにもつながる。体内に埋植した医療デバイスの組織への固定、治癒過程における癒着防止など生体内での接着可逆性の獲得は潜在的にニーズが高いため、波及効果は非常に高いと言える。本研究の成果は、これまで不可能であった生体環境下での高分子鎖固定化表面どうしの安定な接着と容易な剥離を可能にする基盤技術であり、生体材料学分野における新たな接着制御法として広範囲の応用展開が期待される。
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