研究課題/領域番号 |
16K13023
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
スポーツ科学
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
宮本 忠吉 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (40294136)
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研究分担者 |
上田 真也 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (40616926)
中原 英博 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (90514000)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 高位中枢 / フィードフォワード制御 / 分時換気量 / セントラルコマンド / 高強度運動 / 予測制御 / 循環 / 心拍数 / 高次脳機能 / 予測的・見込み的制御 / 循環調節 / 呼吸調節 / 運動強度 / 血中乳酸 / 血中カテコラミン / 運動 / 回復 / 呼吸循環 / システム解析 / j呼吸 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、高次脳機構を介した循環制御の生理学的意義を明らかにすることであった。実験の結果、運動準備期における呼吸循環応答の量的・時間的動態は、その後に実施される運動の負荷強度に依存して予測的・見込み的に変化すること、また、運動予測なく突然、運動を開始させると、予測がある場合と比較して、強度依存性に呼吸循環系応答のダイナミクスに変化が生じることが判明した。以上より、高位中枢による予測的・見込み的な呼吸循環制御は、生体へ加わる短時間高負荷運動に対する生理学的ストレスを軽減し作業効率の改善に役立っていることや、学習や記憶といった高次脳神経機構の生体恒常性に果たす役割の重要性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高位中枢神経系の予測・見込み制御が運動時の生体応答の時間的遅れを補償するきわめて重要な生理的機構であることが判明した。これにより陸上のスタート直前や、球技のような突然の運動開始が連続するような場面で高いパフォーマンス発揮が可能な、新しい生理心理学的トレーニング法の開発などスポーツ現場に変革をもたらす可能性がある。また、医学と工学の融合を目指すバイオニック医療分野においては、高次脳機能フィードフォワード制御の要素を備えた人工循環中枢の論理インターフェイスの開発にも役立つ。さらに、リハビリテーション分野においては、高位中枢神経系にアプローチする過去例にない新規運動療法の開発につながる可能性がある。
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