研究課題/領域番号 |
16K13131
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
服部 志帆 天理大学, 国際学部, 准教授 (50512232)
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研究協力者 |
小泉 都
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 伝統的狩猟 / 民俗知識 / 猟師 / 屋久島 / 世界自然遺産 / 民俗知 / シカ / サル / 狩猟 / 持続的利用 / 文化 / 世界遺産 / フィールドノート / 社会関係 / 環境保全 |
研究成果の概要 |
1950年代に屋久島で調査を行った霊長類学者のフィールドノートを解読・分析することによって、この時代の狩猟活動を明らかにした。当時の猟師は、山に関する豊富な民俗知識を用いて、自分たちのなわばりで狩猟活動を行っており、捕獲された野生動物は家計において重要な位置を占めていたことが明らかになった。また、当時の猟師による狩猟活動は結果として、シカやサルなどの野生動物の数を制御するという機能を持ち合わせていた可能性があることが示唆された。現在、狩猟は有害駆除に用いられるほか、ジビエの販売など新たな動向がみられようになっていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
屋久島では1990年代よりシカが増加し、世界自然遺産となっている地域をはじめに島内の多くの場所で希少な植物に対するシカの食害が深刻である。狩猟が有害駆除においてはたす役割は大きいが、屋久島において狩猟はどのようにシカやサルを対象に行われてきたのか、シカやサルは狩猟からどのような影響を受けてきたのかなどについて検討するための材料がなかった。そこで、私は霊長類学者の未発表の野帳を解読し、1950年代の狩猟の様子や当時の自然環境や社会環境を明らかにした。狩猟が果たす役割について生態学的かつ文化的・社会的観点から論じ、求められる環境政策と狩猟のあり方について検討した。
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