研究課題/領域番号 |
16K13136
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松下 千雅子 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90273200)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | トランスジェンダー / インターセックス / クィア / スポーツ / DSD / フェミニズム / 公平性 / 倫理 / ジェンダー |
研究成果の概要 |
本研究では、トランスジェンダーやDSDの選手のスポーツ参加について、包摂的または排除的な態度がどのような価値観に起因しているかを質的および量的データから明らかにした。スポーツにおける<公平性>を考えた際、スポーツに対して真剣になるほど公平性が求められ、遊びの要素が強ければ公平性よりも当事者の気持ちが優先される傾向が明らかになった。スポーツでの公平性を、シズジェンダーの立場から見る公平性とセクシュアルマイノリティから見る公平性が異なることも明らかになった。以上のことから、スポーツイベントにおいて<公平性>は決して絶対的なものではなく、むしろ社会的に構築された恣意的なものであると結論づけられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、セクシュアル・マイノリティのスポーツ参加について、定量調査と定性調査を行い、性差の捉え方やセクシュアル・マイノリティに対する偏見など、トランスジェンダーやインターセックスの選手に対する態度に影響を与える要因を明確にすることができた。本研究の学術的意義は、誰を主体と考えるかで、クィアとフェミニズムの間で公平性と倫理の捉え方が異なることを明らかにした点である。このことにより、クィア理論の理論的発展に貢献することができた。社会的意義として、セクシュアル・マイノリティのスポーツ参加に関する政策提言や、スポーツ指導者に対する教育などに貢献することが期待される。
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