研究課題/領域番号 |
16K13163
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
濱崎 友絵 信州大学, 学術研究院人文科学系, 准教授 (90535733)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 音楽伝承 / トルコ系移民 / ドイツ / トルコ民俗音楽 / 移民と音楽 / 音楽の伝承 / ドイツにおけるトルコ系移民 / 芸術諸学 |
研究成果の概要 |
ドイツに定住するトルコ系移民たちは、1960年代以降、各地にトルコ・コロニーを形成するとともに、文化社会的自助組織であるデルネッキ(協会)を設立し、トルコの「伝統音楽」をはじめとするトルコ文化を次世代に受け継いできた。ではドイツ社会においてトルコ系移民の人々は、自らの音楽やその「正統性」をどのように捉え、いかにして次世代に伝えていこうとしているのか。本研究は、とくにトルコ民俗音楽がドイツ社会の中で再編され、伝承され形づくられていく一端を現地調査を通して明らかにし、ディスポラ下における文化接触と変容の問題を検証することを目指した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、現地調査を通してドイツのトルコ系移民の間において「伝統音楽」、とくにトルコ民俗音楽の教授の実態が、西洋音楽(およびその教授法)を強く意識した音楽教師側の個々の「選択」によって成立する傾向があることを明らかにしている。これは今後ドイツという地でトルコ民俗音楽が質的に変容を遂げる可能性を示唆するものである。これまでディアスポラ下にあるトルコ民俗音楽の伝承メカニズムを主軸に据えた研究はきわめて少なく、今後、さらに研究を深化させることによって、音楽領域から移民文化構築メカニズムを解明するためのモデルケースを提供できると期待される。
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