研究課題/領域番号 |
16K13165
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
谷 正人 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20449622)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 民族音楽学 / イラン音楽 / 身体性 / アレクサンダーテクニーク / ミュージッキング / 暗黙知 |
研究成果の概要 |
イラン音楽における身体性については、特にウード(発展的にはセタール・タール)という楽器の身体性をサントゥールのそれと比較する観点から論文「指で感じ理解すること ―楽器間で異なる身体感覚の研究にむけて」として発表した。 また同一楽器内での身体性の差異という観点から、サントゥール演奏を従来型の身体性と、新しい身体性とに大きく分けて論じた「サントゥール演奏の新しい身体性――「楽器盤面の地政学」へ向けて」論文を発表し、また音楽家の身体理解の観点から有益なアレクサンダーテクニークについては「ミュージッキングとアレクサンダー・テクニークとの共振:私たちが諸民族の音楽から学ぶもの」論文を発表予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、音楽学の分野においては未だ確立していない、身体経験を記述する適切な語彙や文体の確立・開発へと繋がるという意義を有している。そのことによって今後音楽研究は、音楽実践の現場をより直接的な研究対象とすることができる段階へとステップアップすることが予想される。また、中東の伝統楽器ウードの指使いを元として構築されたとされるアラブ古典音楽の音階理論の解明へとも繋がる。同じような旋律を弾いていながら実はそれぞれの奏者の音楽認識が大きく異なっているーー演奏者の間で「感じ」られているこうした「楽器間の差異」は未だ言語化されておらず、その意味において本研究の意義は大きい。
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