研究課題/領域番号 |
16K13212
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
大橋 賢一 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (20451453)
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研究協力者 |
大本 健太
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 杜甫 / 顧宸 / 辟疆園杜詩註解 / 清朝考証学 / 『辟疆園杜詩註解』 / 版本 / 辟疆園 / 書誌学 / 中国文学 / 唐代文学 / 清朝 |
研究成果の概要 |
清・顧宸『辟疆園杜詩註解』について、版本学的な側面から、また内容的な側面の二点からその特色を明らかにした。前者については、国内及び中国の版本をできるだけ多く調査することで、それぞれの版本の特色について明らかにすることができた。とりわけ扉の有無に関する事柄については、従来言及されていないことであったので成果として注目に値すると考えられる。 また注釈の内容については、顧宸が清初における著名な蔵書家であることに着目し、注釈の精度が高いことを示唆することができた。いずれについても従来言及されてこなかった点を本研究で明らかにすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『辟疆園杜詩註解』は、日本において、江戸期に刊行された杜甫の注釈書の一つである。江戸期の人々が杜詩に関心をもっていたことは従来から指摘されていることではあるが、どの程度、関心が高かったのかは、具体的に不明な点が多い。『辟疆園杜詩註解』は中国において、銭謙益と関わりがあったことから、乾隆帝以降禁書の憂き目にあうが、日本においては、そうした弊害がなかったため、刊行されていたことがわかる。『辟疆園杜詩註解』が江戸期で刊行されたことは、日本人も『辟疆園杜詩註解』に価値を見出していたことを裏付ける。本研究を通して、日本人の鑑識眼の優れていたことを明らかにすることができた。
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