研究課題/領域番号 |
16K13213
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
中国文学
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
和田 知久 中部大学, 国際関係学部, 准教授 (40553102)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 文学制度 / 報奨制度 / 政治と文学 / 中国文学 / 中国近現代文学 / 中国語圏文学 / 台湾文学 / 文芸政策 / 中国作家協会 / 重点作品支援制度 |
研究成果の概要 |
中国における文学制度は「組織化」と「計画性」を特徴とし、人民共和国建国以降、一貫して維持されてきた。1990年代中期以降、その束縛は弛緩してきたと見なされているが、政治の側からの文学作品や作家に対する影響力回復の試みは21世紀の現在においてもなお止むことは無い。一般的に文学奨が公刊後の作品に対する報奨であるのに対し、民間団体ながら中国共産党の指導下にある中国作家協会が2004年以降実施している「重点作品支援制度」は、政治の側が「優れている」と認定した作品に公刊前に報奨を与えるものであり、従来とは異なる方式での創作への関与である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、国内外において、中華人民共和国を中心とする従来の中国近現代文学研究における大前提を無効にするようなサイノフォン(華語語系)文学や華語圏文学といった研究パラダイムが提唱される中で、政治制度や権力と文学との関係を21世紀の現在時において問い直そうとする本研究課題とその成果は、同時代的なトレンドに沿った極めて重要なテーマである。ただ、個々の論文や研究報告を統合するビジョンを示し得ているか否かについては、現時点では不充分であり、学界に期待されるようなインパクトを与えているとは言えず、研究の継続が不可欠である。
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