研究課題/領域番号 |
16K13275
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 北海道武蔵女子短期大学 |
研究代表者 |
板谷 初子 北海道武蔵女子短期大学, その他部局等, 准教授 (60747369)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | スポーツ通訳 / プロ野球通訳 / 通訳者役割 / 通訳者アイデンティティ / 訳出方略 / プロ野球球団通訳 / 通訳者アイデンティティー / スポーツ通訳技術 / 通訳 |
研究成果の概要 |
本研究は、スポーツ通訳において通訳者が果たす役割とスポーツ特有の訳出方略の解明を目指した。研究対象は最も早くから通訳者を導入してきたプロ野球通訳とした。文献研究、球場での参与観察、野球通訳者等へのインタビューを行い、そのデータを、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを援用して分析した。その結果、プロ野球通訳者の役割は、言葉を訳す「言語的役割」よりも、言葉以外の場面で選手をサポートする「社会的役割」が中心であることがわかった。訳出方略に関しては、選手のコンディション、球団の勝利、ファンへの配慮などの理由で、通訳者は場面に応じて、「忠実性」及び「正確性」の原則から逸脱することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通訳学研究の対象としてスポーツ通訳に焦点を当てた研究はこれまでに見当たらない。アスリートたちが国境を越えて活躍の場を広げ続ける中、スポーツ通訳者の果たす役割も大きくなると予想される。本研究の結果、プロのスポーツ通訳者は状況に応じて意図的に「正確性」「忠実性」の大原則から逸脱することが確認された。またスポーツ通訳者に求められているのは、言葉を正確に訳す「言語的側面」ばかりでなく、選手が能力を発揮しやすい環境を整える「社会的側面」であることが分かった。この研究の成果は、将来スポーツ分野で通訳をするプロ及びボランティアの通訳者に、スポーツ通訳者に求められる資質に関する情報を提供した。
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