研究課題/領域番号 |
16K13279
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
史学一般
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
江川 ひかり 明治大学, 文学部, 専任教授 (70319490)
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研究協力者 |
松原 正毅 国立民族学博物館, 名誉教授 (30110084)
冨田 敬大 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 助教 (80609157)
奥 美穂子 明治大学, 研究知財戦略機構, 研究推進員 (40751847)
松宮 邑子 明治大学, 大学院文学研究科地理学専攻
シャーヒン イルハン
アヨーシ ツィール モンゴル科学アカデミー, 元会員
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 遊牧社会 / 牧畜 / 土地法 / ユーラシア / トルコ / キルギス / モンゴル / 持続可能な社会 / 遊牧民 / ユーラシア遊牧社会 / オスマン帝国 / 定住化 / オーラルヒストリー |
研究成果の概要 |
人類は、大量生産・大量消費の末に食品ロスや地球温暖化の危機に直面している。2015年、国連が国際社会において達成を促した「持続可能な開発目標」17項目のうちの過半数は、歴史的に遊牧社会で実現されてきた。モンゴルでは、第二次世界大戦以降、牧畜の産業化が進められたが、一方で伝統的な資源利用倫理に基づく土地の共有制は維持された。遊牧民の自然との共生・富の平等原理に学び、遊牧・牧畜民と都市定住民とが柔軟な結びつきを築きつつ、牧草地・森林等公共性の高い自然の共同利用・管理を維持する法・行政システムを国際的に構築することこそが、人類生存の救済策であることを提言する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今日の世界では、食品ロスやプラスチックゴミ問題が深刻である。地球温暖化の原因のひとつは、人間の諸活動によって排出された温室効果ガスにあるといわれる。こうした現状に対し、遊牧社会は歴史的にゴミを出さず、自然との共生による生活様式を追求してきた。この意味において、遊牧民は最先端の生活様式を営んでいるといえる。本研究は、近現代ユーラシア遊牧社会の変容を歴史学、人類学、地理学、民俗学の分野から法令等の公文書資料と現地調査・口述資料とに依拠して考察を進めた。本研究の学術的・社会的意義は、公共性の高い牧地や森林等の共同利用・管理を維持する法・行政システムの国際的構築を提言したことにある。
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