研究課題/領域番号 |
16K13282
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池内 敏 名古屋大学, 人文学研究科, 教授 (90240861)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 訳官使 / 朝鮮通信使 / 雪舟 / 柳川一件 / 明清交替 / 東アジア国際秩序 / 通信使 / 漢詩 / 朝鮮信使 / 近世日朝関係史 / 日朝関係史 / 儀礼 |
研究成果の概要 |
①美術作品が幕府・諸大名および外国人使節の接待にとって重要であった。とりわけ雪舟画が共通して重要視されていたという特色があった。②日朝関係史における中国文化の影響の大きさに深い留意が必要である。同様にして近世の日本人と朝鮮人の交流がともに中国文化を背景とする共感に支えられていることに留意する必要がある。③柳川一件の歴史的評価は改められる必要がある。④それらを踏まえて近世日本をとりまく東アジア国際秩序の通説的理解は改めて検討し直す必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
柳川一件を経て新たに導入された以酊庵輪番制、徳川将軍を日本国大君と称すること、これらの史実をもって幕府が朝鮮外交に積極的に介入できるようになったとか、徳川将軍を朝鮮国王よりも上位に位置づける国際秩序が新たに確立した、とする通説的理解の成り立たないことが本研究を経て明瞭となった。そうである以上は、17世紀における東アジア国際秩序に関する先行研究の枠組みを再検討する必要がある。その際に、当時における幕府朝鮮外交の「政策」を具体的に知りうる諸事例を踏まえ、それら政策意図等をも併せ考えながら17世紀の国際秩序について再考と再構成が求められるであろう。
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