研究課題/領域番号 |
16K13287
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 東海大学 (2018) 城西大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
飯尾 唯紀 東海大学, 文化社会学部, 准教授 (80431352)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | カルパチア盆地 / ドナウ川 / ティサ川 / 氾濫原 / 河川整備 / 18世紀 / ハプスブルク / 政治統合 / ドナウ / ティサ / ハンガリー / カルパチア / 環境史 / 治水 / ハプスブルク君主国 / 河川生態系 / 西洋史 / ハプスブルク帝国 |
研究成果の概要 |
本研究では、18世紀のカルパチア盆地における河川生態系と政治統合の関連について調査を行なった。挑戦的萌芽研究として本研究が試みたのは、この主題に関し、歴史文書の調査と現地における遺構調査、聞き取り調査を併せて実施することにより、新しい研究の可能性への展望を得ることであった。 史料調査では、地域ごとに住民の河川との関わり方が多様であったこと、そのため王権主導の治水事業に対し各地の反応に大きな違いが認められることを確認した。また、現地調査では、特にハンガリー北東部について、前近代の地域住民の河川利用の遺構や、現在のその継続利用の様子を観察することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義の一つは、これまで農耕や牧畜中心に描かれてきた前近代の農村社会像に対し、漁労や葦利用、氾濫農業など河川流域住民の河川利用の実態に光をあてたことにある。これにより。硬直的なヨーロッパ東部の領主制のイメージへの修正を迫ることも可能となった。 もう一つの意義は、18世紀の歴史を描く際に、文献史料の調査をフィールド調査と並行して実施する可能性を示した点にある。現地ハンガリーの研究でも歴史学と民族学の研究には分離がみられるが、歴史史料と古地図、現地調査を並行して行うことにより、新しい視点が得られる可能性も示すことができた。
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