研究課題/領域番号 |
16K13290
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
前田 修 筑波大学, 人文社会系, 助教 (20647060)
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研究協力者 |
キャンベル スチュアート
ヒーリー エリザベス
フラー ドリアン
アラバイ ロビン
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 考古学 / 西アジア / 先史時代 / 社会変化 / 物質文化 / 人類史 / 変化速度 / 人口動態 / 農耕牧畜 / 技術革新 / 速度 |
研究成果の概要 |
考古学的手法で人類社会の変化を研究するために、社会変化の規模や要因に着目する従来の研究手法ではなく、社会変化の「速度」の変遷に焦点をあてた研究を実施した。西アジア先史時代をケーススタディとし、人口、生業、工芸技術、交易などの社会事象が変化する速度にパターンを見出すことを試みた。その結果、対象地域においては、概ね変化の速度は遅く、数千年をかけて徐々に変化するパターンがあきらかになった。ここには、文化進化論で説明されるような法則的な変化のプロセスを見出すことはできず、反対に、個々の伝統や文化に影響されながら、いわば非効率的ともいえる偶発的変化の連続として起こる社会変化の過程を捉えることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特定の時代へと専門が分化される傾向が強い考古学において、長期的時間軸を設定し、複数の時代を横断して変化速度を分析することで、従来の時代区分にとらわれない人類史的視点に立った大きな歴史観の構築へと繋がる一試論を示すことができた。研究対象とする時間幅を広げることで、社会変化速度の変動過程をさらに長期的な視点から解明することができ、また、同様の手法で世界中の異なる地域における社会変化速度を検討・比較することで、大局的視野に立った人類史の解明と文明論の構築へと研究を発展させることができると考える。
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