研究課題/領域番号 |
16K13311
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
基礎法学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 晃 北海道大学, 法学研究科, 教授 (90164813)
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研究協力者 |
ライルズ アナリス コーネル大学, 法人類学
デデク ヘルゲ マッギル大学, 比較法史論
ハルピン アンドリュー シンガポール国立大学, 一般法理論
王 泰升 国立台湾大学, アジア法史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | ドゥオーキン / 法概念 / 動態媒質論 / 規範翻訳 / 法伝統 / 意味空間 / 法秩序 / 解釈的法理論 / リーガリティ / 法実践 / 法動態 / 解釈的循環 / 相互作用的理性 / 法の構造化 / 法システム / 法 / 解釈主義 / グレン / 複雑系システム / コミュニケーション |
研究成果の概要 |
R・ドゥオーキンは、<権力行使の制約としての法>~<正義・公正・適正法定手続のパラメーター>~<純一性という標準>の下で展開され、プロテスタント的態度というメタ理論を伴う平等論的な法を構想し、法の動的把握の先鞭をつけた。この見方を一般化すると、そこでは<パラダイム(リーガリティの概念)>~<パラメーター>~<リーガリティの標準>の下での動的な規範理解の展開と実質的価値に定位した法秩序が構想される。さらにこれを拡張すると、社会の全体において動的な法形成が複数展開し合う恒常的状態が考えられ、しかもそこでの解釈的な遭遇・拮抗・重合の反復の機序から規範の多元多層的な法が伸展するという見方が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、(1) ドゥオーキンの解釈的純一性論の深い意義を<動態媒質論的法概念>という新たな視角から明確化し、(2) <動態媒質論的法概念>の開拓とモデル化によって法認識論及び法存在論、法解釈論に係る伝統的な法哲学的見方の転換を図り、(3) 特に諸規範の翻訳的な結合と伝播の機序をめぐり現代法哲学と比較法伝統論、社会的意味世界論、トランスレーション・スタディーズ、コミュニケーション理論、複雑系社会ネットワーク理論等との理論的連関が明確化されて学的地平が拡大し、そして、(4)法哲学における法概念論が人間の規範秩序構築一般と結合して異分野融合的な学問的関係づけが進むことにある。
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