研究課題/領域番号 |
16K13351
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
竹内 幹 一橋大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (50509148)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 実験経済学 / ゲーム理論 / ナッシュ均衡 / 昆虫実験 / カブトムシ / 頭角長 / 混合戦略均衡 / 経済実験 / 混合戦略 / 昆虫 / 頭角 / 昆虫生態学 |
研究成果の概要 |
混合戦略ナッシュ均衡は、ゲーム理論における頑健な行動予測のひとつである。しかし、複雑な意思決定をする人間が、その予測通りに振る舞うことは稀であり、経済実験は理論の妥当性を検証しているとは必ずしも言えなかった。 そこで本研究課題では、簡明な意思決定モデルを持つと想定される虫を使った経済実験の可能性を示すことを試みた。具体的には、雄のカブトムシを実験に用い、各個体の頭角長や体幅と闘争行動を分析し、カブトムシがナッシュ均衡戦略をとっていることを実証した。この結果は、カブトムシの行動分析に成功したというだけではなく、虫を使った実験が経済理論の検証および理論の精緻化に有用であることを示したといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オークション理論やマッチング理論など多くの経済学モデルが社会実装されつつある近年、経済実験による理論の妥当性検証はますます重要になってきている。その際、実際の人間が理論予測と、どのように異なるのかをあらかじめ分析する必要がある。ただし、理論と実際の行動の乖離が大きすぎる場合、それは理論の前提が特殊すぎるからなのか、人間の行動が特殊すぎるからなのか、判別が困難である。それゆえ、標準的な意思決定モデルを持つであろう虫を使った実験に価値がある。その潜在的価値の大きさを示したのが、本研究課題の成果でもある。
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