研究課題/領域番号 |
16K13399
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
上野 学 東北大学, 経済学研究科, 助手 (70748524)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 実証監査研究 / 監査論 / 監査品質 / 監査報酬 / 監査人の独立性 / 実験監査研究 / 不正リスク対応基準 / 内部統制報告制度 / 監査人の交代 / 実験研究 / 実証研究 / 監査の質 / 会計学 |
研究実績の概要 |
監査人の交代と監査報酬の関係性について、アーカイバルデータおよび実験データで分析を行った。 アーカイバルデータでの分析では、わが国の全上場企業を対象としてサンプルを選択し、監査人交代を大事務所から中小事務所、大事務所から大事務所、中小事務所から中小事務所、中小事務所から大事務所と4つの交代パターンのトリートメントサンプルと傾向スコアでマッチングを行ったコントロールサンプルの監査報酬を比較した。結果として、大監査事務所のプレミアムを考慮しても、中小事務所から大事務所への交代サンプルがコントロールサンプルと有意に負の関係性を持っていることが明らかになった。 同時に経済実験を行い、監査の質として長期的な監査報酬を得ようとする指標を監査品質に置き換えて、監査報酬(短期的な監査報酬)、監査人の交代との相関を見た。監査報酬と監査人の交代に有意な関係性はなかった。一方、長期的監査報酬を得ようとする指標(監査品質)と監査人交代の間に有意な正の相関が導かれた。 上記に研究に加え、監査の軽視された実験空間を作り、数値を集めたが、論文をまとめる段階で、研究機関外へ転職することとなり、中途に終わった。 本研究の意義は、初度監査時の監査報酬の割引が監査品質の犠牲の上に成り立っているかを析出することにあった。アーカイバルデータで、実際の監査において初度監査時の監査報酬の割引が行われることを確かめ、国際学会にてこれを発表し、一定の評価を得た。同時に実験を行い、それまでの成果の補てんを行った。さらには、監査品質の追及の課程で、アーカイバルデータを用いた研究として、内部統制の不備が監査品質、監査報酬へ与える影響を測る研究、より実務的なITと監査に関する研究を派生的に行い、国内学会にて発表を行った。
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