研究課題/領域番号 |
16K13403
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
会計学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
田口 聡志 同志社大学, 商学部, 教授 (70338234)
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研究分担者 |
藤山 敬史 神戸大学, 経済経営研究所, 講師 (00756463)
三輪 一統 神戸大学, 経済経営研究所, 講師 (00748296)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 財務会計 / 減損 / 保守主義 / KAM / 会計学 / エンフォースメント / 減損損失 / 透明性 |
研究成果の概要 |
会計上の保守主義の中でも減損会計は、国際会計基準との関係から大きな注目を集めており、特に、そのエンフォースメントについて様々な議論がなされている。なぜなら、減損会計では経営者に将来キャッシュ・フローの見積りを求めており、経営者がその裁量を行使していることが示唆されているからである。本研究では、減損会計処理における経営者と監査人の意見対立に関する透明性の増加が経営者による減損損失認識の意思決定に影響を与えるのかについて、経営者報酬に焦点をあて、実験研究の手法を用いて検討した。その結果、他者の目を気にする傾向の強い経営者ほど、透明性の増加が減損計上の恣意性排除に効果的であることが明らかとされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、実験研究に基づき、エビデンスを検証する点である。保守主義に関しては、アーカイバル分析がこれまでに数多くおこなわれてきているが、公表済データを前提とするアーカイバル分析の特性上、外部に未公表であるデータを必要とするような問題あるいは企業内部にかかわる問題を考察することは実質的に不可能である。この点に関して、実験的手法を用いれば、そのような限界を克服し、研究者が検証したい状況を実験室内に仮想的に作り出し、そこでの実験参加者の行動からデータを収集・分析を行うことが可能となる。本研究は、実験の事前検証性という強みを活かしエビデンスに基づく望ましい会計・監査制度のあり方を提言する。
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