研究課題/領域番号 |
16K13462
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会心理学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
平石 界 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (50343108)
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研究分担者 |
池田 功毅 中京大学, 心理学部, 助教 (20709240)
小田 亮 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50303920)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 道徳 / 進化シミュレーション / コーディネーション問題 / 正直な信号 / 進化心理学 / 非難 / 称賛 / コストリーシグナル / 進化 / 社会系心理学 / シミュレーション |
研究成果の概要 |
道徳とは、正しい行いとは何だろうか?本研究は、道徳の本質は、その内容(公平性や純潔性など)ではなく、その形式にあると提唱した「動的調整理論」を発展させた。動的調整理論によれば、ある善悪の基準が、性別や年齢、身分などに関係なく、誰もに適用されることが道徳の本質であるという。本研究では、このような道徳が進化するための条件を検討するために、コンピュータ上で進化シミュレーションを実施した。その結果、コストをかけて道徳主張が行われ、受け手がそのコストを主張の正しさの判断材料に用いることによって、内容に依存しない「道徳」が進化する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、道徳的主張(称賛や非難)の本質的な機能は、集団内で対立する陣営に対して自陣営の優勢を得ることにあり、主張の内容そのものの正しさへの信念は必ずしも重要でないことが示唆される。学術的には、従来の主流である「道徳内容の適応的意義」から道徳進化を探るアプローチに対して、全く異なる視点を提供するものである。また社会的には、ソーシャルネットワークにおける「炎上」など、道徳的な非難が急速に広まる現象を理解する上で、新たな視座を提供するものと言えるだろう。
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