研究課題/領域番号 |
16K13471
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
板倉 昭二 京都大学, 文学研究科, 教授 (50211735)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 知覚狭小化 / 発達 / 乳児 / 領域固有 / 顔知覚 / 領域固有性 / 領域一般性 / 言語知覚 / 知覚的狭小化 / 乳幼児 |
研究成果の概要 |
顔及び音声知覚における狭小化 本研究の結果、3カ月児は、自人種の顔と他人種の顔、そして自国語(日本語)および他国語(英語)を同じように弁別可能であったが、6,9,12ヵ月児では、自人種の顔のみ、また自国語のみ弁別可能であった。これまでの知覚狭小化の先行研究と一致する結果であった。顔に対する狭小化と言語に対する狭小化は、6ヵ月児では相関がなかった。9ヵ月児では、負の相関が、また12ヵ月児では正の相関が認められた。こうした発見は、感覚様相間の知覚狭小化が、ダイナミックに関係しながら発達していくことを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、顔の知覚や言語の知覚といった、これまで単独で扱われてきたものを同時にテストし、出現時期を特定・確認しようとする試みであり新しいアイディアであった。先行研究では、行動的なレベルでは弁別を示さないが、神経レベルでは弁別を示すことを報告も見られる。これは、脳のレベルでは、知覚的に弁別する能力が残っていても、行動のレベルでは、経験により入力を補うことがないと現れないのかもしれないことを示唆するものである。いずれにしても、知覚的狭小化の領域一般説、領域固有説に関わる研究は極めて新しいもので、乳児の知覚システム発達をより深く理解するうえで、理論的な側面の解明を進めるものとして意義がある。
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