研究課題/領域番号 |
16K13532
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
田鍋 桂子 明海大学, 外国語学部, 准教授 (30700223)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 国語国字運動 / 言文一致 / 啓蒙主義 / 口語文 / かな運動 / かなのくわい / かなのくわい 文献集 / 大槻文彦 / かなのくわい文献集 / かなの公式文書 / 高崎正風 / 言語生活 / 言語施策 / 言語教育 |
研究成果の概要 |
各地の「かなのくわい」の資料を収集し、資料のデータベース化を行い、先行文献を検証し、会の活動の実態について明らかにした。幹部、分裂の経緯、会員数の推移、地方支部、をんな組の存在、かなを用いた運営、かな主義を中心としながら、言文一致に基づいた教育をめざす「かなの学校」の実在、機関紙の文体について明らかにした。 「かなのくわい」は、かな専用主義にとどまらない、実践をともなう運動であった。知識人の啓蒙に一般人や地方の知識人と見られる層が呼応しあって運動が展開された。多くの分野の試みが渾然となされ、その限界が示された。 「かなのくわい」はそれぞれの専門の分野につながる壮大な実験場であったと結論づけられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「わかりやすい、伝わることば」につながる思想をもった、近代最初の実験的な教育的社会的試みとして、これからの言語教育と日本語を実証的に再考できる。 また、「かなのくわい」所属の人物の著述は、それぞれの分野で別個に利用されてきた。本研究により各々の分野の研究も進められる他、多様な思想背景・専門分野を持つ人々が、一時的に大同団結した理由と歴史的意味を明らかにすることで、学際的な研究への発展も期待できる。さらに、言文一致の確立以前の研究資料は質・量とともに不足している。「かなのくわい」の資料は時期においても資料の性格においても希少である。
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