研究課題/領域番号 |
16K13543
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
畔上 泰治 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70184174)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 青少年保護 / メディア規制 / 青少年有害メディア / ラップ音楽 / rechtsrock / 政治と音楽 / ドイツ領東アフリカ / アレックス・カピュ / 青少年有害メディア審査機関 / 多文化共生 |
研究成果の概要 |
本研究では1)M.グラント『偉大なる人種の消滅』(1916)、H.S.チェンバレン『19世紀の基礎』(1899)、J.A.ゴビノー『人種不平等論』(1853-55)の「人種論」を分析し、彼らが人間をどのように区別し、特定の人々を社会から排除する政策に適用しようとしていたかを検証した。 2)続いて第二次世界大戦後のドイツにおける音楽文化の変遷と現代におけるその社会問題を研究した。とりわけ暴力の賞賛、同性愛者に対する誹謗、女性蔑視表現などが多用されているギャングスター・ラップ(Gangsta-Rap)音楽に対する青少年保護の観点からの取り組みを、ShindyのCD 'NWA'を例に検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
若い世代において人気の高いラップやロック音楽には、その歌詞の中に反社会的な内容を含むものもある。本研究では異文化との共生社会の構築を目指す現代のドイツが、こうした反社会的な内容を含む文化活動に対して未成年者保護の観点から実施している規制の事例を、青少年が好む音楽の事例を通して考察した。とくに基本法(憲法)に盛り込まれている未成年者保護への義務と表現の自由の保障という、時には大きく対立する価値の衡量に注目し分析した。こうしたドイツの事例研究は、日本においても、とくにマンガやアニメなどの青少年文化をめぐるメディア規制や異文化受容の際に生じうる諸問題を考える上で参考となるであろう。
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