研究課題/領域番号 |
16K13552
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
白松 賢 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (10299331)
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研究協力者 |
長谷川 祐介
伊勢本 大
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 教職 / 教師 / ナラティヴ / キャリアイメージ / ライフヒストリー / 解釈学的アプローチ / 質的研究 / 質的調査 / 非直線型キャリアトランジション / 教師教育 / 非直線型キャリア / ナラティブ・インクワイアリー / 教師ナラティブ / インタビュー / ドキュメント / 教員養成 / ナラティブ |
研究成果の概要 |
本研究は、非直線型キャリアを有する教員に着目して教職ナラティヴの質的研究の方法論上の可能性を明らかにすることを目的とし、非直線型トランジションのキャリアを有する教員へのライフヒストリー調査、教職キャリアイメージに関する日台比較調査などを実施した。この結果、研究の知見には、第一に教師の成長に関する語りが個別的関係的な文脈でしか正当に示され得ないこと、第二にその限定性が教師の資質能力向上を求める教育改革の支配的言説と絡まって教職の不確実性を強化していること、第三に日本における教職意識への教師批判言説の影響の強さ等を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、教師の非直線型キャリアに着目して「教師の成長」という前提や教師批判言説の問題を明らかにすると同時に,解釈学的アプローチの必要性と方法的規準を示し、教師研究の豊穣化の可能性を拓いたことに意義がある。また教師の資質能力に関する指標策定義務や可視化を言及する教育改革が、かえって、教師の不確実性を増大させ、教職への負のイメージを増大させていることを例証した。これは教師の仕事や生活の不安や困難さに目を向ける教育改革の必要性を指摘しており,ここに社会的意義が認められる。研究の成果は日本教育社会学会や日本子ども社会学会の研究紀要に査読論文として採択されており,学術的な意義が認められている。
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