研究課題/領域番号 |
16K13626
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノ材料化学
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研究機関 | 大阪工業大学 (2017-2018) 京都大学 (2016) |
研究代表者 |
村田 理尚 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (30447932)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エネルギー変換材料 / 環境発電 / 構造有機化学 / 金属錯体 / 有機π電子系 / 配位高分子 / 有機熱電変換材料 / 導電性高分子 / エナジーハーベスト / 微粒子 / 導電性材料 / 有機金属錯体 / 有機熱電変換 / 多核金属錯体 |
研究成果の概要 |
π共役金属ジチオレン錯体は固体状態で高い導電性を示す魅力的な物質群であり,ジチオレン錯体型の配位高分子が優れた熱電変換特性を示すことも明らかにされている。本研究では,構造の明確な多核錯体の高効率合成法の開発を目的として,空気中で高い安定性をもつ金錯体に着目し,ベンゼン-1,2-ジチオラート配位子をもつジクロロ金錯体を鍵中間体として用いる多核金錯体の新たな合成ルートを確立した。さらに,今回開発した合成法に基づいて,一次元π共役ニッケル錯体の合成についても検討した。独自のワンポット合成法により得られた黒色固体について,製膜法を開発し,得られた薄膜が熱電変換特性を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、π共役ジクロロ金錯体を末端ユニットとして用いる手法により,従来な合成困難な一次元ロッド型および二次元スターバースト型の二核および三核金ジチオレン錯体をアニオン性錯体として効率的かつ簡便な単離操作で得られることを示した。さらに,シアノエチル基で保護されたモノマー前駆体を用いる簡便な錯体の合成法を検討し,一次元π共役ニッケル錯体の溶液プロセスにより作製した薄膜が熱電特性を示すことを明らかにした。一次元π共役ニッケル錯体は、金属を介して拡張されたπ軌道に基づき、固体中での分子間π-π相互作用の増大が考えられ、フレキシブル熱電変換素子のための半導体材料の開発につながる知見が得られた。
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