研究課題/領域番号 |
16K13654
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ナノマイクロシステム
|
研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
西尾 和之 東京工科大学, 工学部, 教授 (00315756)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 固体界面 / 親水性 / 接着 / 流体 / 界面 / 多孔体 / 接着力 / 濡れ / 垂直剥離 / 表面・界面物性 / 界面メカトロニクス |
研究成果の概要 |
2つの平面試料を上下に向かい合わせて配置し,界面に液体を展開して密着させ,試料を垂直に引っ張った際の接着力を計測する装置を制作した.予備的な実験を行う簡易的な装置を組み上げて動作を確認した後に本格的な装置を製作した.接合面の角度を精密に調整する仕様としたが,結果的に,ナノスケールでの調整は困難であった.固体界面の接着力を確保するために親水化処理を行った結果,酸化チタンを成膜し,熱処理でアナターゼ型結晶として紫外線照射したもので接触角がほぼ0°となり,理想的な濡れ性にすることができた.ステンレスの多孔体シートを用いて液体の浸み出しと吸い戻しを行い,液体の存在によって接着力が発生する事を確認した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
固体界面の接着/剥離の繰り返しは困難な課題であるが,ロボット類の可動範囲を広げるために重要な動作である.本研究で得られた成果は,固体界面に展開した水が接着に寄与する事,多孔体を通して固体界面の液量を制御できる事を示したものであり,今後の研究の進展により,強い接着と容易な剥離を繰り返す界面の構築が期待される.また,水は大量に存在し,我々の日常生活では「水は滑りやすいもの」として認識されているが,界面の水の量(膜厚)をナノスケールで制御することにより,水の強い表面張力を利用した接着剤としての新たな利用が可能となる.
|