研究課題/領域番号 |
16K13725
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
量子ビーム科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高橋 幸生 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (00415217)
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研究協力者 |
下村 啓
広瀬 真
東野 嵩也
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | X線イメージング / ナノ構造科学 / 放射光 / 量子ビーム |
研究成果の概要 |
マルチスライスX線タイコグラフィは投影近似によって制限される空間分解能の問題を解決できるが、再構成像の空間分解能は試料面内方向に比べて、面直方向が100倍以上悪いことが課題となっていた。本研究では、プリセッション測定を組み合わせることで面直方向の空間分解能を向上させることに成功した。また、マルチスライス位相回復計算と逐次近似法を組み合わせた3次元再構成計算法を新たに提案し、試料角度数の少ない条件や制限角度条件において、従来法よりも信頼性の高い3 次元試料像の再構成を可能にした。実証実験として、Intel社製CPUを試料として用いた測定を行い、CPU内の銅配線回路の再構成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質や生体の組織・構造および構成元素の分布を広い空間スケールで可視化する技術が希求されている。既に、電子顕微鏡やプローブ顕微鏡技術は成熟し、様々な応用研究が展開されている。しかしながら、これらの先端的観察技術を駆使しても、厚い試料を非破壊で3次元的に高い空間分解能で観察することは難しいのが現状である。マルチスライスX線タイコグラフィが広視野・高分解能三次元ナノ構造可視化法として確立されたことで、今後、様々な実用デバイスの三次元非破壊観察への応用が期待される。
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