研究課題/領域番号 |
16K13822
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 大阪市立大学 (2019) 大阪大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
金崎 順一 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (80204535)
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研究分担者 |
木曽田 賢治 和歌山大学, 教育学部, 教授 (90243188)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 分光 / 光誘起相転移 / 新構造相創成 / ナノ構造 / グラファイト / グラフェン / 光誘起構造変化 / ラマン散乱分光 / 光誘起構造制御 / 時空間分解測定 / トンネル顕微鏡 / 光誘起構造相転移 / ゲルマネン / 光物性 / 局所分光 / 表面・界面 / 相転移 / ポンプ・プローブ分光 / 探針増強ラマン散乱 / 表面界面物性 / ナノ物性 / ナノ計測 |
研究成果の概要 |
グラファイトを光励起することにより新規構造相が創成される現象について、核構造の形成とその周辺への新規構造相の成長過程を直接観察することに成功した。更に、光励起によりsp2 →sp3結合変換が起こること、核形成と新規構造相の成長過程が異なる励起波長依存性を明確にし、光による構造制御に向けた重要な基礎的知見を得た。 また、グラファイト関連物質であるグラフェンについて、光励起に対する構造安定性の研究を推進した。光照射時間に対するラマン散乱ピーク形状の変化を解析し、光励起により多層グラフェン領域から原子層が剥離脱離し、最終的に単層グラフェン構造が安定的に残ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラファイトにおける光誘起構造相転移の過程で生成される核構造や新規構造相の成長過程の原子論的解明に成功すると共に、核形成と新構造相の成長過程が示す異なる波長依存性を明確にした。物性物理学的に重要な知見を得ると共に、光による構造制御に向けた可能性を拓いた。 また、光励起に対するグラフェン構造の安定性が原子層数に強く依存することを発見し、光励起による単層グラフェンの精製技術の可能性を示した。グラフェンの特異な電子的特性や機械特性はグラフェンの原子層数に強く依存しており、本研究の成果は応用物理学及び材料科学分野において大きな波及効果が期待でき、社会的意義は大きいものと評価できる。
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