研究課題/領域番号 |
16K13872
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武尾 実 東京大学, 地震研究所, 名誉教授 (00197279)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 火山 / 数理物理 / 固体地球物理 / 固体地球物理学 |
研究成果の概要 |
火山性微動や長周期地震,傾斜変動等の火山性長周期振動はしばしば噴火活動と密接に関連して発生している.本研究では,火口近傍で観測されたデータから,振動の励起源の力学機構システムを制約する手法と位相幾何学的アプローチによる励起源の数理構造を推定する手法を開発し,2004年浅間山噴火や2011年霧島山新燃岳噴火の際に観測された火山性微動の解析に適用した.その結果,2004年浅間山噴火に先行する非線形な火山性微動は火道閉塞の進行で,2011年新燃岳噴火のハーモニックな火山性微動は火道浅部の局所的な流体流路の変動で,合理的に説明できることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発したアプローチは,観測されたデータからその励起源の定性的な数理構造を推定する手法を提供するものである.この数理構造は,その火山性振動現象と噴火活動がどの様に関係するか,もしくは,その火山性振動を生み出す火道内部状態がどの様なものであるか,を推定する手がかりを与えるもので,火山噴火を理解する上での新たな知見をもたらすことが期待される.さらに,多くの火山で噴火に先行して同じ特徴を持つ振動現象が観測されており,火山性微動・地震の波動特性から火道内部状態を推定する手法が確立されれば,火山噴火の予測精度の向上に貢献をするものとなる.
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