研究課題/領域番号 |
16K13915
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
日高 洋 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (10208770)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 隕石 / バリウム / セシウム / 同位体 / 水質変成 / 原始太陽系 / 原子核合成 / 135-セシウム / 消滅核種 / 太陽系始原物質 / 同位体年代学 |
研究成果の概要 |
太陽系内始原惑星物質の母天体上での水質変成過程は、最初期に起きるイベントの一つである。本研究では、水質変成の痕跡のある5つの隕石について、段階的酸処理を施した試料から化学分離したバリウム同位体等の精密測定を行い、太陽系外からの複数の原子核合成成分が存在すること、これらの成分が付加することでCs-135による壊変生成物の存在が判断できなくなることを同位体化学的に検証した。本研究に用いた試料の一つ、Tagish Lake隕石についてはイオンマイクロプローブを用いた局所分析による個々の微小鉱物のバリウム同位体測定を試みたが、Cs-135の壊変によるBa-135の過剰成分は発見できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽系の進化については、天文学、宇宙物理学における観測や数値シミュレーションによるアプローチから構築されるモデルと、太陽系の始原惑星物質であるコンドライトの鉱物学的観察や化学組成・同位体組成などの物質科学的な分析データに基づく進化モデルとの融合は必須である。本研究で太陽系の始原惑星物質に含まれるバリウムの同位体不均一性を見出せたことは、原始太陽系の物理化学的環境を考察するうえで宇宙科学的意義がある。本研究で用いた炭素質コンドライトは、現在進行中である、2020年に帰還予定のハヤブサ2のリターンサンプル計画と今後、密接に関係してくることから社会的関心は高く、意義がある。
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