研究課題/領域番号 |
16K13961
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山田 泰之 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 准教授 (10385552)
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研究協力者 |
伊藤 亮介
荻野 沙也佳
三原 のぞみ
縄手 克彦
前野 智亮
古川 貢
加藤 立久
秋根 茂久
杉本 邦久
下川 航哉
井川 和宣
友岡 克彦
田中 健太郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポルフィリン / フタロシアニン / ロタキサン / 分子機械 / インターロック型分子組織 / 分子包接反応 / カテナン / 分子包接 / 分子デバイス |
研究成果の概要 |
本研究では、アルキルアンモニウム側鎖により4重に架橋されたポルフィリン二量体に4つのクラウンエーテルを側鎖に持つフタロシアニンが4重にインターロックされた、新しいトポロジーを有する多重インターロック型分子組織(M)を合成した。Mは極めて柔軟な構造を持つため、酸塩基の添加によってダイナミックに構造変化することが分かった。Mのポルフィリンーフタロシアニン間の2つのナノ空間には、平面性ジアニオン型ゲスト分子が強く会合するが、その際、Mのフタロシアニン部位が「スライドドア」式に移動してゲスト分子を取り込むことがわかった。この分子包接挙動は、天然の酵素のinduced fitに類似している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は主に以下の2つである。(i)これまでにないトポロジーを有する多重インターロック型ポルフィリン・フタロシアニン分子組織を構築し、その構造変化特性を明らかにした点。(ii)この分子組織がその柔軟かつユニークな構造を利用して、天然の酵素の「induced fit」に類似した分子認識様式を示すことを明らかにした点。特に、この分子組織はinduced fit型の分子認識を示す初めての人工ホスト分子の合成例であり、その設計原理を明らかにした点でその学術的意義は大きいと言える。
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