研究課題/領域番号 |
16K14192
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 規泰 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任講師 (70436591)
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研究協力者 |
村山 裕哉
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 羽ばたき飛行 / 昆虫 / 平衡感覚 / 制御 / 視覚 / 慣性センサ / ジョンストン器官 / 飛行 / ジャイロ / 飛行制御 / 筋肉 / サイボーグ / 知能機械 / 神経科学 / 機械力学・制御 / 航空宇宙工学 |
研究成果の概要 |
本研究では,平衡感覚を喪失したスズメガに慣性センサを搭載し,得られた情報をもとに筋肉に電気刺激を行い飛行の安定性を回復させることを目指した。主要な成果として,1)スズメガに搭載可能な40 mgの慣性センサユニットを開発し,6軸の加速度・角速度情報を自由飛行下で高速に計測することに成功した,2)慣性センサ・コントローラ・電気刺激からなる飛行制御回路を試作し,ピッチ角速度に応じて腹部の屈曲を制御することに成功した,3)触角切除により平衡感覚を喪失しても,スズメガは安定なホバリング飛行が可能であることを示した,4)平衡感覚の情報が頭部の運動を介して視野の安定に寄与していることを示した,が挙げられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工の回路を昆虫に組み込み,機能の回復を試みることを通して,その制御系を明らかにする新しい研究手法を提案した。生物と機械の制御系を交換して比較することはこれまでにないアイデアであり,生物学のボトムアップ的手法と工学のトップダウン的手法を結びつける点でその学術的意義は高い。また,超小型の慣性センサを用いて自由飛行する昆虫の運動情報を計測することに成功したが,従来の撮影による手法に対してより低価格で広範囲を飛行する昆虫から大量のデータを取得することが可能になった。この研究手法は例えば高等学校などの教育現場でも導入可能であり,自然科学の裾野を広げるという点で大きな社会的意義を持つ。
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