研究課題/領域番号 |
16K14225
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 名古屋大学 (2018) 東京大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
柴山 茂久 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (00774126)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ハフニウム酸化膜 / ジルコニウム酸化膜 / 強誘電性 / 反強誘電性 / 相変態 / HfO2 / ZrO2 / 強誘電体 / 核形成 / 相図 / ドーピング / ピエゾ応答力顕微鏡 / 二元系遷移金属酸化物 / 超格子 |
研究成果の概要 |
ハフニウム酸化膜に続く新たな二元系酸化膜の強誘電性の発現を目指し,蛍石型構造を高温最安定相に有する遷移金属酸化膜の強誘電性発現を試みた.候補材料としてセリウム酸化物やプラセオジウム酸化物などを試みたが,いずれも強誘電性の発現には至らなかった.一方,ハフニウム酸化膜と類似した材料であるジルコニウム酸化膜に対する相変態を詳細に調べ,その知見を基にアンドープのジルコニウム酸化膜で強誘電性の発現に成功した.本結果とハフニウム酸化膜系の結果を総合して考えて,ハフニウム酸化膜およびジルコニウム酸化膜といった二元系酸化膜における強誘電性発現原理を熱力学的見地から統一的に理解する方針を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,ZrO2薄膜の相変態経路を詳細に調べ,最終的にアンドープZrO2薄膜において強誘電性の発現に成功した.またこの知見を基に,HfO2やZrO2だけでなく,その全率固溶体であるHfZrO2の強誘電性発現原理の考え方を提案した.二元系酸化膜の強誘電性発現の理解を深めることが出来た点に学術的意義がある. ストレージクラスメモリとして強誘電体FETが期待されているが,コストの点が課題である.ZrO2はHfO2よりも安価であり,ドーピングをすることなく熱的に安定して強誘電性を発現できる.HfO2よりも簡易・低コストなプロセス構築が可能な材料を発見した点に社会的意義があると考えている.
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