研究課題/領域番号 |
16K14228
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
PHAM NAM・HAI 東京工業大学, 工学院, 准教授 (50571717)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | SOT-MRAM / トポロジカル絶縁体 / スピン軌道トルク / スピンホール効果 / MRAM |
研究成果の概要 |
本研究では、第3世代スピン軌道トルク磁気抵抗メモリ(SOT-MRAM)の実現に向けて、高い電気伝導率および大きいなスピンホール角を両立できるトポロジカル絶縁体BiSbの高品質な結晶成長技術を開発した。BiSbのスピンホール効果を評価したところ、常温において超強大なスピンホール効果(θsh~52)を観測し、さらに非常に低い電流密度(1.5 MA/平方cm)でMnGa薄膜の磁化反転に成功した。この値は従来に使われた重金属/MnGaの磁化反転に必要な電流密度よりも1桁~2桁小さい。また、BiSbのスピンホール伝導率がPtよりも30倍、Bi2Se3などの他のトポロジカル絶縁体よりも100倍大きい。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピン軌道トルク磁気抵抗メモリ(SOT-MRAM)は、スピンホール効果による純スピン流を用いて、高速で書き込みができる次世代の不揮発メモリ技術である。しかし、従来から純スピン流源として使われている重金属は、スピンホール角が低い。本研究では、BiSbトポロジカル絶縁体薄膜を評価したところ、金属並みの高い電気伝導率と超巨大なスピンホール角を示すことを発見した。さらにBiSbを用いて、従来よりも1桁~2桁少ない電流密度でMnGa垂直磁性膜の磁化反転を実証した。BiSbをSOT-MRAMへ応用すると、書き込み電流を1桁、エネルギーを2桁低減でき、さらに記録速度を20倍、記録密度を1桁向上させられる。
|