研究課題/領域番号 |
16K14242
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
電子デバイス・電子機器
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
品田 賢宏 東北大学, 国際集積エレクトロニクス研究開発センター, 教授 (30329099)
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研究分担者 |
大矢 剛嗣 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30432066)
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研究協力者 |
浅井 哲也
谷井 孝至
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 決定論的ドーピング / 単ドーパント回路 / 確率的情報処理システム |
研究成果の概要 |
本研究では、決定論的ドーピング法の注入元素の多様化を図り、単一ドーパントが動作を支配する回路を開発すると共に、脳におけるパルス伝導・積和・閾値演算を量子効果により抽象化・具現化して、極低電力・並列機能演算を行う脳型量子回路を実現し、革新的情報処理システムの基盤構築を目指した。具体的には、決定論的ドーピング法による単一ドーパント量子ドット形成プロセスを確立すると共に、ゲルマニウム-空孔複合体からなる新たな量子準位系の形成に成功し、室温動作の可能性を拓いた。加えて、熱ノイズやゆらぎを利用して動作する単一ドーパントニューラルネットワーク回路を開発し、新たな情報処理デバイス・回路基盤を構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、ドーパントに頼らないデバイス開発が主流の中で、従来のドーパント依存トランジスタの極限形として単ドーパントが制御されたデバイスに再び光を当てた点と、制御された単ドーパントが作る量子準位の創造に学術的意義がある。今回、単一ドーパントに基づく新たな情報処理デバイス・回路が創出されたことで、小規模であっても自然・生物に学ぶ全く新しい情報処理システムの可能性が拓け、膨大な情報の中から、自ずと特徴を捉える学習型のコンピューティングの原理実証に一歩近づく成果である。加えて、情報処理システム基盤として、圧倒的に高い信頼性を有するCMOS テクノロジーの裾野を拡大させる社会的意義があると考える。
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