研究課題/領域番号 |
16K14358
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
徳尾野 徹 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80237065)
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研究分担者 |
横山 俊祐 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (50182712)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 登録有形文化財 / 住宅 / 個人所有 / 開放系保全 / 公開・活用 / 使いこなし / 関係性 / 建築ストック / 登録有形文化財住宅 / 開放系 / 保全 / 関係性形成 / まちづくり / 公開 / 活用 / フィールドミュージアム / 住み開き / 住み継ぎ / ストック / 改修 / 地域資源 / リノベーション |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、個人所有の登録有形文化財住宅(以下、登文住宅)の保全と活用の両立に向け、その意義や可能性を明らかにすることである。調査方法は、全国個人所有者アンケート調査および積極的に活用・保全を行う所有者への聞き取りである。 分析の結果、活用が所有者の保全意欲を惹起し、専門家やサポーターの支援を得やすくなる傾向を示した。一方、活用・保全に積極的な所有者は、当該登文住宅はもちろんのこと、他物件の保全・活用や地域の活性化等にまで拡がる関係を形成していた。このような状況は、開放型保全とみることができる。 公開・活用を支援して開放型保全を導くことは、重要な保全策の一つと位置付けることができる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、地域資源である登文住宅を持続可能なものにするために、歴史的評価だけでなく建築計画的視点からも評価を加える、つまり「守る」だけでなく「守るために活かす」へのパラダイムの転換を促すものである。江戸時代の大規模農家から昭和戦後期のモダニズム建築まで多彩な建築的特徴を持つ民家を対象に、全国アンケート調査と先進事例に対する個別調査との組み合わせにより保全と活用の関係を探り、積極的に「守るために活かす」、そして拡がる開放型保全の概念を導き、登文住宅の新たな価値・意味・位置づけの発見、それに伴う保全・活用を促進するための考え方を提案した。能動的文化財保護の最前線と位置付けることができる。
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