研究課題/領域番号 |
16K14367
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
砂本 文彦 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (70299379)
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研究分担者 |
中江 研 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40324933)
角 哲 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 准教授 (90455105)
崎山 俊雄 東北学院大学, 工学部, 准教授 (50381330)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 軍港 / 農地 / 転用 / 地域社会 / 呉 / 舞鶴 / 横須賀 / 佐世保 / 軍用地 / 軍港都市 / 農業 / 室蘭 / 都市 / 住宅 |
研究成果の概要 |
本研究は、民間住宅市場の動向に伴う土地利用転換に着目した軍港都市の形成を明らかにするものである。特に農地の宅地への転用メカニズムに着目し、<農>の視点を交えた近代都市研究を目指す。 海軍は地域に海軍助成金を交付することで、実は主体的な計画事業をほとんど行なわなかった。にもかかわらず軍港都市は人口増加を、住宅の増加と住宅形式の多様化によって成し遂げていた。言い換えれば、海軍は主体的な計画事業を行う必要がないほど、むしろ地域の側が積極的に「応答」していた。同時期の近代都市とは全く異なる都市形成理論が「軍港都市」にあり、本研究は海軍の外的要因=地域の応答に、その形成主因を見いだす挑戦的な研究である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軍港都市の形成は、まず明治期の軍港都市の市街地地域にある農地をどのように取り扱うかの点が、他の近代都市と決定的に異なることがある。それは、大半の近代都市が城下町の道路網と既にかさ上げされていた土地利用をベースとした発展構造を有したのに対し、軍港都市は土地の高低差に関する取り扱いの必要性があった。呉市と舞鶴市の事例比較からもわかるように、明治期中期と大正期において、同じ軍港都市でも都市計画技術の適用度合の差があったことも、その土地の取り扱いの差を具体的に生じさせている。軍港都市の都市形成は農地の取り扱いと転用を微視的に考察していくことでしか、都市形成の全体像を把握できないことが明らかとなった。
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