研究課題
挑戦的萌芽研究
本研究では,外場(バイアス電圧)により熱流を制御できる革新的熱スイッチ材料の創製を目指した挑戦的研究を行った.目的の機能を材料に持たせる為に,格子熱伝導度が著しく小さく,かつ,半導体的電子構造を有している材料を用いる必要がある.この要請に合致する材料群としてAg2S, Ag2Se, Ag2Teを選択した.ポリイミドフィルムを2枚のAg2Sで挟み込む素子を試作した結果,僅か数Vの電圧で最大7%の熱流変化を生み出すスイッチング素子を試作することに成功した.現状では熱流の変化量は小さいが,薄膜化により100程度大きな変化に出来る可能性が高い.
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