研究課題/領域番号 |
16K14532
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新堀 雄一 東北大学, 工学研究科, 教授 (90180562)
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研究分担者 |
千田 太詩 東北大学, 工学研究科, 講師 (30415880)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 原子力エネルギー / 放射性廃棄物 / 地層処分システム / 不飽和帯 / 核種閉じ込め / バックエンド / 処分システム |
研究成果の概要 |
本研究では、地下水に満たされない不飽和な地下の空間領域における人工バリアの変質挙動を考慮することにより、地層処分システムのコンパクト化を検討した。その結果、不飽和帯は、人工バリアのイライト化(変質)の原因になるカリウムの供給を抑えることはできないものの、埋め戻し領域の温度を上昇させ、セメント利用に起因するケイ酸の析出(再分配)をイライト表面において促進することが明らかになった。このことは、イライト化の抑制温度としての100℃以下という従来の制約条件を厳密に適用しなくとも、人工バリア全体の止水性を向上させ、2つの廃棄体を重ねるなど、処分場の必要面積を従来の半分にできる選択肢があることを意味する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2020年までに4万本とされる高レベル放射性廃棄物をよりコンパクトに地層処分することは重要なオプションである。処分システムは人工バリアと天然バリアからなり、その廃棄体の定置間隔は人工バリアの変質を促進しない温度条件と処分坑道の安定性に関する力学的な条件から44平方m/本(縦置きの場合:廃棄体間隔4.4m×坑道間隔10m)とされる。本研究は、廃棄体周囲の温度が上昇して人工バリアの変質が進んでも、処分場建設に不可欠なセメント利用によるケイ酸の析出反応を促進し、人工バリアの止水性を向上させることを明らかにし、廃棄体を2つに重ねるなど処分場面積をより小さくすることが可能であることを示したものである。
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