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新規オートファジー制御因子による白血病幹細胞の治療抵抗性機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K14617
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分基金
研究分野 腫瘍生物学
研究機関東海大学

研究代表者

金子 聡子  東海大学, 医学部, 奨励研究員 (30456339)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2017-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2016年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード癌 / 治療抵抗性 / BIM / オートファジー / アポトーシス / がん幹細胞
研究実績の概要

アポトーシス促進性タンパク質であるBIMは、オートファジーを抑制するはたらきがあることが最近明らかとなった。また、BIMをコードする遺伝子に欠失多型を有すると、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に抵抗性を示すことが、慢性骨髄性白血病(CML)や肺がんにおいて報告されている。CMLでは、酸素分圧の低い骨内膜周辺のニッチに存在する白血病幹細胞の存在が再発の要因とされ、低酸素応答を行うことで幹細胞形質を維持し、治療抵抗性を獲得していると考えられている。BIMは低酸素応答因子(HIF)により発現が負に制御されることが報告されている遺伝子である。本研究では、アポトーシスとオートファジー両方の調節に関わるBIMに注目し、BIMが関与するTKI抵抗性の分子機序を明らかにすることを目的として研究を行い、以下の成果を上げた。
1) BIMの発現量は、正常細胞よりもCML細胞において、さらにCML細胞の中では幹細胞分画において、有意に低下していることを確認した。2) 白血病細胞株において、CRISPR/Cas9法によりBIM欠損株を作製したところ、強いTKI抵抗性とオートファジー活性の亢進を示した。3) オートファジー阻害剤の併用およびオートファジー関連遺伝子Atg7とBIMの二重欠損株の作製により、オートファジー亢進のTKI抵抗性への寄与は限定的であることを明らかにした。4) BH3模倣薬(ABT-737)の併用により、BIM欠損株でTKI抵抗性が克服されることを確認し、BIM欠損によるBAXの不活化がTKI抵抗性の要因であることを明らかにした。
以上の結果から、がん幹細胞において、BIMの発現量の低下がTKI抵抗性に寄与していると考えられる。また、BIMの低下によるTKI抵抗性は、BAXを活性化するBH3模倣薬を併用することで克服できる可能性を明らかにした。

報告書

(1件)
  • 2016 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Anti-autophagic activity of BIM (BCL2-like11) is responsible for TKI resistance in CML cells2016

    • 著者名/発表者名
      金子 聡子
    • 学会等名
      第78回 日本血液学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 関連する報告書
      2016 実績報告書

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公開日: 2016-04-21   更新日: 2018-01-16  

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