研究課題/領域番号 |
16K14647
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
ゲノム生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
鈴木 志野 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 高知コア研究所, 特任主任研究員 (10557002)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | メタゲノム / メタトランスクリプトーム / 極限微生物 / 蛇紋岩化反応 / メタトランスクリプトミクス / 蛇紋岩化作用 / メタゲノミクス / 好アルカリ微生物 / 好アルカリ性菌 / 蛇紋岩水系 / 地球深部生命圏 |
研究成果の概要 |
蛇紋岩化反応反応は、岩石―水反応であり、この反応により、強アルカリ超還元的な湧水が作られる。これまでに培養例もゲノム情報も登録されていなかったNPL-UPA2門に属する微生物が、複数の蛇紋岩化反応サイトで確認された。その一つである米国The Cedarsで確認されたNPL-UPA2門の微生物のゲノム情報を決定し、Unc8名付けた。このUnc8は Wood-Ljungdahl(WL)経路を有する酢酸生成菌であると推定されたが、ヒドロゲナーゼの欠損が見られたため、水素ではなく、このゲノムから推定するに、一酸化炭素によるエネルギー代謝を行っている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
橄欖岩―水の反応で作られる水素は、その環境に生きる生命の重要なエネルギー源となりうる。この反応は初期地球では現在より多く起きていたこと、そして、超塩基性岩は、宇宙空間にも多く存在することなどが推定されているため、単に環境微生物学領域のみならず、アストロバイオロジーや初期生命研究にも大きく貢献するものである。現存する類似環境には、その進化の過程で最適化したエネルギー代謝を有する者が生き残っているはずである。この類似環境に生きる生命のもつ特異な代謝システムが明らかになったことは、時空間を超えた生命のハビタビリティーの理解の拡大につながるものである。
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