研究課題/領域番号 |
16K14672
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
登田 隆 広島大学, 先端物質科学研究科, 特任教授 (50197894)
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研究分担者 |
湯川 格史 広島大学, 先端物質科学研究科, 特任助教 (50403605)
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研究協力者 |
松尾 祐児
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 染色体 / 紡錘体微小管 / in vitro再構成 / 微小管ポリメラーゼ / 微小管結合タンパク質 / 全反射照明蛍光顕微鏡 / 動原体 / 分裂酵母 / 紡錘体(スピンドル)微小管 / 動原体構成タンパク質 / 微小管重合 / 分裂装置 / キネトコア / 微小管 / in vitro / TIRF / スピンドル / 染色体分配 / 再構築 / TIRF顕微鏡 / 1分子視覚化 |
研究成果の概要 |
生命現象の根幹である遺伝物質の均等分配過程をin vitro系で再構成・可視化するのが、本研究の目標であった。まず分裂酵母を用いた遺伝学、細胞生物学的解析から、微小管ポリメラーゼDis1が動原体タンパク質Ndc80と相互作用するとの結果を得た。次に、精製タンパク質を用いた解析から、Ndc80、Dis1に加え、もう一つの微小管結合タンパク質Mal3/EB1を加えることによって、in vitroでNdc80の微小管結合能、とりわけ微小管プラス端との相互作用が観察された。すなわち微小管と動原体結合のインターフェースはNdc80、微小管ポリメラーゼ、Mal3/EB1のみで再構成できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
染色体の娘細胞への均等分配は、生命の継承、生物の生存にとって最も重要なプロセスである。染色体不分離、非均等分配が起こると、生殖細胞では流産あるいはダウン症候群、常細胞では、細胞ガン化が惹起される。本研究により、染色体分配には3つのタンパク質が必要最小限であることが、明らかになった。この成果により、基礎生命科学分野におけて長年の謎であった染色体分配機構の全容解明への道程が示された。一方、医学、医療分野に対しては、3つのタンパク質をターゲットとする活性小分子の開発、創薬を可能とし、ヒト疾患の予防、治癒に寄与する。よって本研究成果は、学術的、社会的意義、両面から重要な知見を提供したと云える。
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