研究課題/領域番号 |
16K14716
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
佐甲 靖志 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (20215700)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 細胞情報・動態 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
顕微ラマン分光法で細胞内化学種組成の細胞間分布と単一細胞内時間ゆらぎを計測し、成長因子など外来信号に対する細胞応答性との関係を調べた。 倒立顕微鏡を本体とする長期細胞観察が可能な計測システムを開発し、ラマン散乱スペクトル集団の主成分分析を行って、第5主成分までが主要な成分であることを確認した。ヒト乳癌由来の培養細胞MCF-7を用い、通常の培養条件と、乳腺様の性質が現れるHRG添加による分化条件を比較したところ、HRGの有無だけでなく、細胞増殖によってもスペクトルの変動が現れることが明らかになった。また、自家蛍光のスペクトルも細胞分化・増殖によって変動することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
増殖や分化などの細胞運命決定において、増殖因子の細胞集団の平均応答に対する効果は明らかであるが、個々の細胞がどのように応答しているかはよく分かっていない。細胞内物質組成の時間変動を単一細胞で計測することにより、様々な情報が得られると期待されるが、ラマン顕微分光などの振動分光計測はそのためのほとんど唯一の方法である。我々は細胞分化の過程に沿った単一細胞ラマン分光計測を可能にし、少なくとも5つの成分変動を観測した。単一細胞状態の多成分・連続観察は基礎生物学のみならず、病理学・薬理学的な応用も期待される。
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