研究課題/領域番号 |
16K14724
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 岐阜大学 (2017-2018) 大阪大学 (2016) |
研究代表者 |
久堀 智子 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20397657)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ユビキチン / エフェクター / 脂質結合 / 液胞 / 病原細菌 / ゼノファジー |
研究成果の概要 |
病原細菌レジオネラは多様なエフェクタータンパク質群を宿主真核細胞に送り込み、細胞の機能を操作することで感染を達成する。我々は、レジオネラ内包液胞上のユビキチン集積の解析から、従来タンパク質のみが標的であると考えられてきたユビキチン修飾反応において脂質結合という新たな反応様式の可能性を見出した。ラテックスビーズを細胞内に導入することで細菌感染を模した実験系から、ビーズ上のユビキチンが脂質修飾されていると考えられる結果を得た。また化学合成した特定の脂質を含むリポソームを用いた反応系により、レジオネラエフェクターの一つがリポソームへのユビキチン結合を担う酵素活性を持つ可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ユビキチン修飾系は様々な局面で細胞内システムを文字どおり支配する重要な反応系である。従来、ユビキチン修飾の標的はタンパク質のみであると信じられてきた。一方、オートファジーに必須なユビキチン様タンパク質である LC3は脂質に結合することが広く知られている。我々は病原細菌を用いた感染実験を通じてユビキチンが脂質に共有結合する可能性を見出した。本研究課題ではリポソーム反応系などを用いてその可能性を確認するとともに、その活性を担う可能性を持つ新たな酵素を見出した。仮説の証明はユビキチン反応系の常識を塗り替える新たな概念の創出につながり、ユビキチンが介在する様々な疾患の予防や治療への基盤提供をもたらす。
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