研究課題
挑戦的萌芽研究
増殖が速く、多様な遺伝学的アプローチが可能な酵母は、真核生物共通の生命現象解明のためのモデル生物として、極めて汎用性および重要性が高い。本研究では、これまで歴史的に多用されてきた酵母であるSaccharomyces cerevisiae(出芽酵母)および、耐熱性であり新たなバイオロジーへの展開が期待されるKluyveromyces sp.を実験材料として、小胞体ストレス応答についての解析を進めた。そして、小胞体ストレスセンサーIre1はサイトゾルのADP/ATPレベルを感知して自信の活性を調節するなど、数多くの知見を得ることが出来た。
小胞体ストレス応答は真核生物共有の生命現象であり、例えばヒトでは糖尿病を含む様々な疾患に関わり、また、酵母では組換えタンパク質の分泌生産時に惹起され、その生産効率にポジティブあるいはネガティブに作用することが分かっている。複数の種類の酵母において、小胞体ストレス応答がどのような局面で惹起されるかのかにアプローチした本研究は、小胞体ストレス応答の生理学的役割の理解を深め、その臨床あるいは産業上の意義を見いだすことにも貢献することができたと考えている。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件)
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