研究課題/領域番号 |
16K14761
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
長谷部 光泰 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 教授 (40237996)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ハエトリソウ / 植物記憶 / カルシウム / メカノセンシング / 進化 / 食虫植物 / 植物運動 / シグナル伝達 / 運動 / 刺激 |
研究成果の概要 |
食虫植物ハエトリソウは、葉を閉じることによって小動物を捕らえ、消化、吸収して栄養としている。葉が閉じるには、葉の上に生えた感覚毛を約30秒以内に2回刺激する必要がある。すなわち、ハエトリソウは最初の刺激を約30秒間記憶していることになる。カルシウムセンサータンパク質を発現する形質転換ハエトリソウを作出し、刺激と細胞質カルシウムイオン濃度の時空間変動を解析することに成功した。その結果、最初の刺激で濃度が感覚毛から葉身に向かって上昇した。2回目の刺激で濃度が閾値を超えることで葉が閉じた。その他の実験結果も勘案し、細胞質カルシウムイオン濃度変化がハエトリソウの記憶の分子機構であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳も神経も無いのに、ハエトリソウが刺激を記憶できるということは、100年以上前に発見され、研究者だけでなく、社会的な関心も高かった。しかし、その仕組みは不明だった。今回の実験で植物の記憶がカルシウム濃度の変化によって引き起こされることが明らかになった。
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