研究課題/領域番号 |
16K14787
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
依藤 実樹子 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, ポスドク研究員 (10646467)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ミトコンドリアゲノム / ウミウシ / 加速進化 / 集団遺伝 / 遺伝暗号 / ヘテロプラスミー / 浸透性交雑 |
研究成果の概要 |
軟体動物ウミウシ類には、核遺伝子とミトコンドリア遺伝子の示す系統進化関係が著しく異なる種が存在する。属内でこの変異パターンを示すムカデミノウミウシ属を用い、進化過程の解明に向けた基礎情報を得ることとした。特異なミトゲノムには偽遺伝子である可能性があったが、遺伝子発現および核ではなく細胞質内に局在することが確認され、偽遺伝子である可能性は低いことが証明できた。系統解析方法の再考とともに、一部分類群のミトゲノムに生じている系統進化関係の齟齬は、主にタンパク質遺伝子の加速進化によるものと考えられ、その起源は科・属といった低次分類群ではなく、それよりも高次の分類群が分岐した時期に遡るものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
軟体動物のうち巻貝類の内部の系統進化関係は未解明で、その分類体系は長く混乱している。特にウミウシ類の属する異鰓亜綱はその筆頭にあり、近年この分類群の分子系統学的解析が進められているが、全ての分類群を網羅した解析例は未だにない。一般向け図鑑の需要が高まる中、確たる情報が一般還元されていない状況である。本申請研究は、異鰓亜綱のうち特にウミウシ類におけるミトゲノムの進化に関する知見をもたらし、異鰓亜綱の系統進化関係解明の糸口となることが期待される。
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