研究課題/領域番号 |
16K14834
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
作物生産科学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
平沢 正 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 名誉教授 (30015119)
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研究協力者 |
児玉 明日香
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | エクソームQTL-seq / 塩ストレス / オオムギ / 花粉 / 組換え自殖系統 / JAZ遺伝子 / 不稔 / 量的形質遺伝子座 / ジャスモン酸 / JAZタンパク質 / 遺伝子発現 / 作物学 / 植物生理学 / ゲノム / 稔実歩合 / 植物 / 生理学 / ストレス / 育種学 |
研究成果の概要 |
オオムギ耐塩性品種OUE812は塩感受性品種OUC613に比べて塩ストレス下での稔実歩合の低下程度が小さい。両品種に由来する組換え自殖系統群を用いたエクソーム QTL-seq解析から、塩ストレス下で稔実歩合を低下させる候補遺伝子MLOC_12120を見出した。本遺伝子はJAZ遺伝子で、開花直前のOUC613の葯と雌蕊に高く発現した。稔実歩合低下の品種間差は主として柱頭上の花粉数の減少と花粉発芽率の低下の相違による花粉稔性の低下程度の違いによっておこっていた。以上の結果から、MLOC_12120遺伝子が塩ストレス下によるオオムギの稔実歩合低下の品種間差を引き起こしていることが推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌の塩類集積は、世界の作物生産を制限する重要な問題となっている。塩ストレス耐性の機構についてこれまで多くの研究があるが、塩ストレス下での子実収量の低下機構と収量低下の鍵となる形質を解析した研究は少なく、したがって、収量差を引き起こす遺伝子とその作用機能を解明した研究もほとんどなかった。本研究によって耐塩性の最も高い作物の一つであるオオムギについて、塩ストレス下での子実重低下の品種間差を引き起こす候補遺伝子と子実重低下機構の一部を明らかにできた。研究成果は耐塩性作物の育成に向けた新たな知見を提供するものである。
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